この英語、参考書の訳が「彼女は可愛いよね?」だけど「彼女は可愛くないよね?」でも合っているかという質問があった。
高校英語 Isn't she lovely.参考書の訳では 「彼女は可愛いよね?」とかいてあっ... - Yahoo!知恵袋
中学校の英語では、否定文の、
A isn't B.
を疑問文にしたら、
Isn't A B?
になると習うのかな。もしかしたら高校レベルかもしれないが、いずれにしても、それなら「彼女は可愛くない」という英文、
She isn't lovely.
これを疑問文にした Isn't she lovely? が「彼女は可愛くないよね?」になるという発想も不自然ではない。
しかし、ベストアンサーは「同意を求めている」という理由で、「可愛いよね?」という解釈が正しいとしている。
ネイティブの人達のページを確認しても、やはりこの質問は肯定の回答を期待しているので「可愛いよね?」が正しいという意見が多かった。
よほど特別な言い方をすれば逆の場合もあるけど、それは言う人の態度などで判断するしかないらしい。
英語だけではなく日本語にも否定の疑問文はある。
もちろんその他の言語にも。
そしてどこに行っても否定の疑問文というのはややこしい。
中学校でこういうのも習っただろう。机にペンが置いてあるときに、
Is this a pen? Yes, it is.
「これはペンですか?」「はい」という意味になる。
もし質問している人がペンでないと思っていたらどうなるか?
Isn't this a pen? Yes, it is.
「これはペンではないのですか?」「いいえ(ペンです)」
という意味になると習ったような気がする。
今は(昔も)中学校で否定の疑問文は教えてないのかもしれない。
しかし、この疑問文が肯定した回答を想定しているのなら、日本語だって
「これペンじゃないの?」「そうだよ」
という会話の方が自然だろう。
実際の会話で「これはペンではないのですか?」なんて言い回しを聞くことがあまりないと思うのだが、あるとしたら怒っている感じ?
あるいは驚いている?
例えば文房具店に行ってペンが欲しいといったら売り切れだといわれた。
しかし棚を見るとどうみてもペンのような商品が置いてある。
そこで「これはペンではないのですか?」とお客が言うことはあるかもしれない。
その時、店員はどう答えるのだろう?
「はい、ペンでございます。」
こうだろう。
「いいえ、ペンです」だと話がかみ合わない。
この疑問文は日本語でも確認や同意を求めるものであって、否定されることが前提になっているわけではないのだ。
いろいろ探していたら、
「第106号 否定疑問文」というページを見つけた。ここでは、
Don't you like cats? 「あなたは猫が好きではないのですか?」
に対する返答が、
Yes, I do. 「いいえ、好きですよ」
となっているのだが、これも「猫は好きじゃないの?」「はい、好きですよ」の方が会話として自然であるような気がする。
もし「あなたは猫が嫌いなのですか?」と言われたら、その時は「いいえ、好きですよ」のように「いいえ」が出てくるのが自然だと思う。
知恵袋のベストアンサーの回答者が2番目に書いた訳は秀逸だ。
私ならこの文は「彼女って可愛くない?」と訳したい。
ただ、そこまで「ない」という否定語にこだわる必要があるかというと、それほどでもないと思うのだが。
では可愛くないという回答を期待した「彼女は可愛くないですね?」という質問はどういう英語にすればいいのだろうか?
She isn't lovely, is she?
確かにそれは確実な表現だと思う。
Is she lovely? だとどうなんだろうか、これなら相手がどう答えるか想定していないような気がするが、もちろん「可愛くないですね?」に対する英文にはならない。
まあでも言い方とか状況によって意味が変わるというのも事実だと思うので注意が必要だろう。
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