最近の中学校、高校では発音記号を教えていないのだろうか

私の時代は中学校から英語の授業があったし、私は確かそれまで一切英語はノータッチだった。中学校の英語のY先生は、宿題の暗誦ができないとほうきで尻を叩くというスパルタ教師だったが、人気の先生だったと記憶している。授業の最初の方で、辞書の引き方や、発音記号を教えてくださったはずである。

Yahoo!知恵袋を見ていると、発音記号が分からないという受験生、即ち高校三年生が複数いることに気付いた。最近は発音記号を学校で教えないのだろうか?

電子辞書が当たり前の時代だから、発音記号を知らなくても正確な発音を確認できる。発音記号が分からなくても不自由しないのかもしれないが、それでアクセントや発音を知らない生徒が増えているのなら、何だかなって感じもする。

もっとも、昔だってアクセントがメチャクチャな生徒はいたはずだけど。ここだけの話、実は souvenir のアクセントが自信がなくてさっき確認したところ。

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その反例を選んだ理由


問題は次のようなものだった。

命題「任意の実数x,yに対してx^2-4xy+4y^2>0」の真偽を調べよ


Yahoo!知恵袋に出ていた質問である。
これに対して、質問者はx=0、y=0のときに左辺が0になるから偽、とした。
もちろん、この解答は正しい。


ところが、知恵袋の質問には、解答には x=2、y=1 のときが(反例として)出ていたというのである。
興味を持ったのは、なぜその値が選ばれたかという理由だ。
回答者はそこまでは考えずにokという判断をしているようだが、何かおかしいと思うべき場面ではないだろうか。


問題の左辺は簡単に因数分解できて、(x-2y)^2 となる。この時点で最小値0があり得ると判断できる。
それは、x-2y=0 となる場合だ。
そのような値の組は無限にある。


では、あなたなら何を選ぶだろうか?
x-2y=0 となるx、yの数の組を一つ選びなさい。
私なら、やはり0と0を選ぶと思う。
シンプルだし計算ミスもしようがない。
x=2、y=1だって十分シンプルなのだが、0に比べると雲泥の差があるのではないか。


にも関わらず、模範解答としてx=2、y=1を反例に選んだのだとしたら、そこに何か理由があるような気がするのだ。


なお、この問題のオリジナルがどこにあるのか分からないので確かめようがないのが、私なら一つ反例を示すのではなく、x=2yのときに左辺は0になるから偽、としたいところだ。


数学の質問です。 命題「任意の実数x,yに対してx^2-4xy+4y^2>0」の真偽を調べよ ... - Yahoo!知恵袋

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Isn't she lovely?


この英語、参考書の訳が「彼女は可愛いよね?」だけど「彼女は可愛くないよね?」でも合っているかという質問があった。


高校英語 Isn't she lovely.参考書の訳では 「彼女は可愛いよね?」とかいてあっ... - Yahoo!知恵袋


中学校の英語では、否定文の、

A isn't B.


を疑問文にしたら、

Isn't A B?


になると習うのかな。もしかしたら高校レベルかもしれないが、いずれにしても、それなら「彼女は可愛くない」という英文、

She isn't lovely.


これを疑問文にした Isn't she lovely? が「彼女は可愛くないよね?」になるという発想も不自然ではない。


しかし、ベストアンサーは「同意を求めている」という理由で、「可愛いよね?」という解釈が正しいとしている。
ネイティブの人達のページを確認しても、やはりこの質問は肯定の回答を期待しているので「可愛いよね?」が正しいという意見が多かった。
よほど特別な言い方をすれば逆の場合もあるけど、それは言う人の態度などで判断するしかないらしい。


英語だけではなく日本語にも否定の疑問文はある。
もちろんその他の言語にも。
そしてどこに行っても否定の疑問文というのはややこしい。


中学校でこういうのも習っただろう。机にペンが置いてあるときに、

Is this a pen? Yes, it is.


「これはペンですか?」「はい」という意味になる。
もし質問している人がペンでないと思っていたらどうなるか?

Isn't this a pen? Yes, it is.


「これはペンではないのですか?」「いいえ(ペンです)」


という意味になると習ったような気がする。
今は(昔も)中学校で否定の疑問文は教えてないのかもしれない。


しかし、この疑問文が肯定した回答を想定しているのなら、日本語だって


「これペンじゃないの?」「そうだよ」


という会話の方が自然だろう。
実際の会話で「これはペンではないのですか?」なんて言い回しを聞くことがあまりないと思うのだが、あるとしたら怒っている感じ?
あるいは驚いている?
例えば文房具店に行ってペンが欲しいといったら売り切れだといわれた。
しかし棚を見るとどうみてもペンのような商品が置いてある。
そこで「これはペンではないのですか?」とお客が言うことはあるかもしれない。
その時、店員はどう答えるのだろう?


「はい、ペンでございます。」


こうだろう。
「いいえ、ペンです」だと話がかみ合わない。
この疑問文は日本語でも確認や同意を求めるものであって、否定されることが前提になっているわけではないのだ。


いろいろ探していたら、
第106号 否定疑問文」というページを見つけた。ここでは、

Don't you like cats? 「あなたは猫が好きではないのですか?」


に対する返答が、

Yes, I do. 「いいえ、好きですよ」


となっているのだが、これも「猫は好きじゃないの?」「はい、好きですよ」の方が会話として自然であるような気がする。
もし「あなたは猫が嫌いなのですか?」と言われたら、その時は「いいえ、好きですよ」のように「いいえ」が出てくるのが自然だと思う。


知恵袋のベストアンサーの回答者が2番目に書いた訳は秀逸だ。
私ならこの文は「彼女って可愛くない?」と訳したい。
ただ、そこまで「ない」という否定語にこだわる必要があるかというと、それほどでもないと思うのだが。


では可愛くないという回答を期待した「彼女は可愛くないですね?」という質問はどういう英語にすればいいのだろうか?

She isn't lovely, is she?


確かにそれは確実な表現だと思う。
Is she lovely? だとどうなんだろうか、これなら相手がどう答えるか想定していないような気がするが、もちろん「可愛くないですね?」に対する英文にはならない。


まあでも言い方とか状況によって意味が変わるというのも事実だと思うので注意が必要だろう。


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地方国公立やMARCH系の大学には二浪している人はどれくらいいるのか?

という質問があったのでちょろっと調べたら群馬大学が発表しているデータがあった。国立大学法人 群馬大学 入試案内 実施状況 入試データ(統計資料)の、10~12.最近6か年における現浪の割合(志願者・合格者・入学者別) (PDF) である。

元の質問は、昨日の 20:43 に書かれたのだが、残念ながら既に締め切られていて回答できないので、こっちに書くことにする。

ちなみに、元の質問を書いた人は今回の入試も失敗して二浪になりそうなので気になるらしい。回答を見ても、二浪がどれ位なのか、ちゃんと書かれているものがない。「あまりいない」「腐るほどいる」という感じである。これで納得して解決にしてしまうような性格だから大学入試に失敗するのだと思う。求めた回答が出ていないということに気付いていないわけだ。これじゃ得点できない罠。

まあでも二浪が腐るほどいるというのは知らなかった。二浪の友人というのは記憶にないのである。ということで、群馬大学だが、最近6年の現役、一浪、二浪以上の受験者数、合格者数、入学者数が出ている。22年度の入学者における二浪以上の人の割合は、次のようになっている。

教育学部 2.6%
社会情報学部 2.0%
医学部医学科 15.7%
医学部保健学科 5.4%
工学部昼間コース 2.2%
工学部夜間コース 23.5%

医学部は二浪以上が多いという噂が裏付けられている。夜間コースは一浪は 5.9%なので、二浪以上の方が多いことがわかる。一般的な学部だと、2%台のようだ。

ところで、志願者の割合だと、

教育学部 3.2%
社会情報学部 3.6%
医学部医学科 17.2%
医学部保健学科 6.0%
工学部昼間コース 2.3%
工学部夜間コース 14.4%

こうなっているから、工学部夜間コース以外は、受験者の割合よりも合格者の割合が少ないことが分かる。つまり、二浪以上で合格することは現役で合格するよりも難しいようだ。

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