« 書評: 小学生からのロジカルシンキング | トップページ | CD: 神様はじめました »

犯罪者が生活保護を受けられるのに普通の人が生活保護を受けられないのはなぜか


という趣旨の質問がYahoo!知恵袋に投稿されていたので、少し真面目に回答してしまった。
ロジカルシンキングができていない典型的な例である。
もしかしたら釣りかと思ったけど、多分、本気でそう考えているような感じがする。

爆破予告や殺人予告をした人は生活保護が受けられるのに、なぜ普通の人は生活保護が受けられないのですか?


質問した人の知人にネットで爆破予告、殺人予告した人がいて、その人が生活保護を受けているらしい。
これは単に「そういう人がいる」というだけの話なのだか、
一つの例を全体に適用してしまうという単純な誤りの例だ。
質問した人は、このように書いている。

爆破予告や殺人予告をすれば生活保護が受けられるんですか? 世の中には受給を拒否される人がたくさんいるのに不思議です。 なぜ犯罪者は受給できて、そうでない人は受給できないのでしょうか?


この人は「爆破予告をしたから生活保護を受けられるようになった」のではないことが分らないのだろう。
世の中には、このレベルの人が多いのだろうか?
私の身近にはプログラミングができる人が多いせいか、論理的思考に得意な人が偏っているのかもしれない。
この種の誤解をしそうな人はあまり思い当たらないのだ。
まあ多少は思い当たるけど。


もしかしたら風桶理論が背景にあって、爆破予告をした→有罪判決を受けた→仕事に就けない(採用してもらえない)→生活できない→生活保護、のようなパターンを考えているのかもしれないが、
だとしてもこの場合生活保護の対象になるのは生活できないからであって、爆破予告をしたというのが直接理由になっているのではない。


ちなみに、刑務所に入っている期間は生活保護は受けられないそうである。
ていうか、まさに生活保護されている状態だ。
先の東日本大震災の時に、被災者が食べるものがなかったのに、法律に定められているという理由で、刑務所に入っていた人達が普段通りの食事をしていた、というのは有名な話ですよね。
もしかして都市伝説?


一般に、有罪判決を受けたり、服役したりした人達が、その後どうやって仕事しているかは、あまり報道されないようだから、実態がよく分からない。
芸能人や有名人で有罪判決になった場合は、あっさりと元の仕事に戻ったりしているが、まさにそれは特殊なケースだろうし。


一例から全体を想像するためには、条件が必要である。
例えばサンプル調査による統計的な推定、因果関係を交えた推論、そのような根拠がなければ、一例をただちに一般則に結びつけるのは無謀である。


|

« 書評: 小学生からのロジカルシンキング | トップページ | CD: 神様はじめました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 犯罪者が生活保護を受けられるのに普通の人が生活保護を受けられないのはなぜか:

« 書評: 小学生からのロジカルシンキング | トップページ | CD: 神様はじめました »