« 楽天銀行からのメール | トップページ | 山手線 »

自分の声は分らない

テレビの記者会見のシーンで、とある記者が「自分の声が分らないのですか」のような質問をしていた。録音した自分の声を聞いたときに自分の声だと分らないのは常識だと思っていたが、最近は自撮り動画とかあるし、分る人が多いのだろうか。

識別できるとしても、録音した自分の声を聞いて違和感があるのが普通だろう。これは、自分が出した声を自分で直接聞いたときと、録音したときとで、音が違っているからである。

耳が音を認識する仕組みは、音が鼓膜が振動させ、そのデータを脳が処理する、というシステムになっている。外からの音は、空気の振動が耳から入ってきて鼓膜を振動させるだけだが(※)、自分の声は口から出た音波が耳に入ってくるだけではなく、耳と喉はつながっているため、そちらから同時に音が入ってくる可能性があるし、喉の振動が直接骨などを伝わってきてきて鼓膜に影響するので、認識される音波はそれら全てを合成した結果になってしまう。これは録音した自分の声とは違った波形なので、録音した自分の声を聞くいても、自分の声を聞く機会がない人にとっては、それが自分の声だと分らないのは当たり前のことなのである。

※厳密にいえば、外部からの音でも鼓膜の振動以外の経路で認識される振動が影響を与える可能性はある。

|

« 楽天銀行からのメール | トップページ | 山手線 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 自分の声は分らない:

« 楽天銀行からのメール | トップページ | 山手線 »