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書評: 偽物語(上)


アニメ化されて話題になったというか今も話題になっている化物語の続編。
時系列的には、化物語を読んでいないと何が何だかサッパリ分からないかもしれないが、
前作と同様、基本的にはボケ突っ込みの関西ギャグで最初から最後まで突っ走る系だから、
何も気にしなくても読める。
今回は火燐ちゃんがメインのお話なのだが、最初と最後、ガハラさんがおいしい所を持っていくみたいな。

むしろ怪異を知ることで、知らないことが増えただけのことなんですよ。


(p.60)


二人も紹介しておきながら、ここは真宵ちゃんのセリフ。禅僧みたいなことを言っている。
デバッグしたらバグが増えるみたいなことですよね。
ってどこかに書いたような記憶があるなぁ。
羽川さんも負けてない。
阿良々木くんが大学に合格したら柔らかいところ全部好きにしてもいいという驚愕の契約を提案するのだが、

じゃあ、羽川の眼球を舐めるとか、そういうことをしてもいいのか!


(p.222)


何かおかしい。
眼球って柔らかいのか?
いや、舐めたことがないからよく分からないけど、
ときどき凄いところに話が飛んでしまうのだが、
全体的にそのパターンで構成されているのだからいいのか。


一箇所だけどうしても気になるのが、撫子ちゃんがおまじないの被害に合ったことを羽川さんが指摘するところ。
アララギくんは「というか、唯一の被害者だろ」と言ってる。
引き剥がした蛇切縄は呪いをかけた人のところに帰っていく設定になっていたのだが、
その後どうなったんだ? 本当に帰っていったら、かなりとんでもないことになりそうだ。
アララギくん、呪いをかけたのは加害者だから被害者じゃない、とでも。
元気いいねぇ。


アララギくんはその時、撫子に呪いをかけた相手まで助けようとしたことを反省していたのだが、
つまりその相手は助けられなかったということだろ。
ヤバいんじゃないかと思うのである。
まあ細かいことは気にしない。


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