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立ち位置と見栄

ちょっと前のMSN産経ニュースに面白い話があったので紹介しておく。「【クルマ人】中国人の嗜好を徹底分析 市場拓く「ティアナ」の小林氏 (2/3ページ) - MSN産経ニュース」。

日本人のメンツは、他人より立派に見せたいという気持ちだが、中国人は、他の人にみられて恥ずかしくないという気持ちが強い。中国人は自分のポジションを把握し、それより上でも下でもだめ。

分をわきまえるという言葉はあるのだが、 Yahoo!知恵袋を見ていると、確かに立派に「見せたい」という意識はありそうだ。 グレードとかベストアンサーというのがそれである。

Yahoo!知恵袋では、回答の中から1つ、ベストアンサーというのが選ばれることになっている。 さらに、ベストアンサーに応じてグレードが上がり、カテゴリマスターという称号を得ることができる。 そこである種の人達(が何をするかというと、 一人で複数のIDを登録して、自分の質問に自分で回答し、それをベストアンサーに選ぶのである。 もちろん、全ての人がそうではない、こんな不毛なことをするのはごく一部の人だろう。 とにかくこれでグレードが上がり、カテゴリマスターになれるのだが、 その結果どういう質問になるかというと、

質問: 年末は高速道路は混みますか?
回答: そうですね。

こういう質問でベストアンサーを集めて最高のグレードをgetできるのだ。

ここに記事で指摘されている、 日本人の「立派に見せたい」という意識が働いているような気がする。 自分が立派かどうかというのはどうでもよくて、立派に見えればそれでいい。 内容が恥ずかしいというような意識は、そこには存在しない。 結果的にグレードとかベストアンサーという指標があっても立派に見えないというのは皮肉なことだが、 「分」という概念が消滅しているということが、より重要だと思う。

ちょっと面白いと思うのは、IDが友人や家族にばれてしまったら困るという人が多いことだ。 見栄にしてはおかしな話である。立派に見せたいのだが、自分が誰だかバレたら困るというのだ。 もっとも、このあたりは質問掲示板特有のことかもしれないが。

インターネットが人と人との直接のコミュニケーションを実現する場を提供し、 そこからフラットな世界が生まれるというのは分かるとしても、 自分の能力や知識が他の人と同じになったわけではない。

殆どの人にとって、自分の得意分野は、あらゆる分野の中のほんの一部だから、 差は歴然として存在し、殆どのジャンルの自分の立ち位置は中より下、 無知のグループだということを思い知るはずなのだが、 何を勘違いしているのか、自分が一番よく分かっていると信じているような人は結構いる。 あるいはブラフなのかもしれないが、 知恵袋のような低年齢の人が多いコミュニティであれば、それはある意味仕方ないのかもしれない。

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