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「消費税論議を吹き飛ばす、相続税改正の大きなパワー」には大きな勘違いがあるような気がするのだが

森永卓郎氏のコラム「構造改革をどう生きるか」の第122回「消費税論議を吹き飛ばす、相続税改正の大きなパワー」である。アイデアは、相続税の基礎控除を1相続あたり2000万円に引き下げて、残りを100%課税にするというもので、その代わりに所得税・消費税・法人税を廃止する、というもの。コラムには出てこないけど、もちろん贈与税も相続税と同様、100%課税…ってそれ贈与になってますか?

アイデアは面白いが、一つ勘違いをしていると思うのは、次の箇所。3ページ目なのだが、

「所得税で税金をとられると、勤労意欲が落ちる」という言い分で消費税率の引き上げを狙っているが、ならば、相続税ならばいいではないか。遺産という、いわば不労所得なのだから、勤労意欲とは関係ないだろう。

この場合、勤労意欲への影響は、遺産をもらう方じゃなくて遺産を残す側に大きいのではないか。つまり、2000万円しか子孫に残せないのなら、2000万円貯金が出来たところで、それ以上働いても意味がないと思って働かなくなる、というのが勤労意欲の話のキモだと思う。

例えば数億円もする豪邸なんて残そうものなら、自分が死んだ時点でほぼ確実に他人に渡る訳だ。子孫がそれを買い取るだけの現金を用意できれば別だが、現状でも相続税が払えなくても家を手放すという話があるのだから、そういう余裕はなかろう。

機会均等というのなら、相続税率をランダムにするというのはどうか。確率的に平等にするのだ。くじを引いて、相続税率を20%~80%の間で決めるとか。これならある意味公平だし、残す側の勤労意欲も微妙に減らないろう。

話は変わるが、税収が倍になったらどうなるか。政府や役所、関連機関の無駄遣いが倍の金額になるだけで、借金の増えるスピードが倍になるだけではないだろうか。赤字財政が、税収が増えれば解決すると思っているとすると、とんでもない間違いだと思う。日本というのは、残念ながら、あればあるだけ無駄遣いするのがお家芸ではないかと。

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コメント

機会均等について、こんなのがありました。

きぼう創生一億円事業
http://www.t3.rim.or.jp/~s-muraka/kantei/kantei66.html

投稿: pa | 2008.03.15 10:45

バブル期の財政赤字解消は税収の増加によるものだというのが定説だと思います。
あと相続税に関しては、「2000万しか残せないならそれ以上は自分で使おう」となって消費が刺激される効果も期待できるんじゃないでしょうか。

まぁ、定量的な話を抜きにしても無意味なんですが。

投稿: tripod | 2008.03.16 18:05

100% だとわかりませんが、80% とかで勤労意欲をなくすってホントなんでしょうか。それでも稼げば手取りは増えるんでしょう? プロ野球選手が「これ以上活躍してもしょうがない」と三塁まで進まないとかいうのは見たことないし……。

投稿: すのもの | 2008.03.17 02:34

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