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書評: モノづくりで150億円を生む独創発想術 (1)


モノづくりで150億円を生む独創発想術
中西幹育 著 プレジデント社

「ひらめき」とは何か発想力の養分のようなものがあって…


(p.38)


ふ「皆さんこんにちは。
150億円なんていうから、マルチ系のビジネスとかの話かと思ったら、
要するに発明して特許とれ、という本です。


U「要約しすぎです。
あ、私は相方のUちゃんです。


ふ「もう少しいいますと、特許を取れるような発明を実現するにはどうすればいいのか、
という話を多少具体的に書いてあるのです。
発明しろと言われても簡単にできる話じゃないから、
実際に発明して特許を取った経験を紹介して、
こういうことをすればいいんじゃね、という本です。


U「なるほど、ちなみにどうすれば?


ふ「余談ですが、デバッグの極意というのがあります。
口伝扱いなのですが、
こっそり教えましょう。


U「そりゃまた唐突ですが、極意というからにはスゴイのを期待していいですか?


ふ「もちろんです。一つ質問ですが、デバッグにハマって先に進めないというか、
どうしても原因が分からないということがよくありますよね?


U「(よくあるのか…)


ふ「そういう時にどうすればいいかというと、いろいろ悩んだりしないで、
放置するという手がある。


U「放置?


ふ「さっさと諦めて別のコードを書くのです。
ソフト開発、どうせ作業項目はたくさんあるでしょ。
そんな所でひっかかってたら効率がよくない。


U「でもバグ放置はヤバいでしょ、駆除しないと。


ふ「そこで秘伝なのですが、別のコードがとりあえずできたところで、
先ほどのバグのデバッグに戻るのです。


U「そんなことしたら余計に時間かかりませんか?
 前回のデバッグでいろいろ考えたことを忘れてしまうじゃないですか。


ふ「それがポイントなんですよ。
いろいろ考えるということは、
検証されていない仮説とか、
関係ない事実とか、
実は邪魔な情報がたくさん脳内にキャッシュされた状態になっている。
しかも、その状態ではなかなかバグが取れない。
これを一旦クリアした方が、
実は効率が良い。


U「もう一度最初から考えることになるのでは?


ふ「実際やってみてください。
最初から考えて全く同じようにハマるかどうか。
経験的に、そうでもないのです。
てなわけで、本題に戻りますと、


U「本題って何だっけ?


ふ「発明のコツですよ。


U「忘れてた。


ふ「それがコツです【違】。
てのは冗談ですが、
さて、この本にはアルキメデスとニュートンと、さらに著者の例が紹介されています。


U「アルキメデスは有名な逸話がありますね。


ふ「純金のはずの王冠に銀が混ざっている疑惑がでてきた。
実際どうなのか判定しろと命じられて、
ハマってしまった。
しょうがないから風呂に入ってのんびりしていたら、
突然ひらめいた。


U「その後、裸で外に飛び出して逮捕された。


ふ「迷惑防止条例違反ですね。
まあ後世の脚色という説もありますが、
最近、確か日能研の電車広告の問題に、これが出ていました。
王冠を、同じ重さの純金とつり天秤にかけて釣り合った状態にする。
これを水の中につけると、天秤はどうなるか。
ただし「同じ体積の金は銀よりも重い」
のような条件が書いてあります。


U「中学入試問題ですか。
ま、簡単ですよね。
もし王冠に銀が混ざっていたら、
同じ重さでも体積が大きい。
だから水に入れたら浮力が大きくなってバランスが崩れて、
王冠より純金が下がる。


ふ「中学入試なら、それで正解でしょうね。多分。


U「はて、これどこか間違ってますか?


ふ「この話はどうですか。
王様が木曾檜で王冠を作るように命じた。
出来た王冠、本当に木曾檜なのだろうか、中身が合成樹脂のような気もする。
さて、ここにその王冠と、同じ重さの木曾檜があります。
以下同文。


U「いやそれは、
言いたいことは分かるけど、金や銀は水より重いでしょ。


ふ「そんなことは問題のどこにも書いてないですけど。


U「当たり前、というか金属が水より重いのは常識じゃないですか!


ふ「ナトリウムは金属ですが水に浮きますよ


U「ナトリウムで王冠作るバカがどこに…ていうか作っても水に入れないでくださいよ絶対に


ふ「ナトリウムはともかく、
金が銀より重いというのは常識ではないのですか?


U「いやまあ小学生の知識ていうか、純金とか純銀って、
手に持ったことある人ってそんなに居ないんじゃないか?
まして小学生だと。


ふ「そういわれてみると、金貨とかないと分かりにくいですね。
まあでもここで言いたいのは、
まず「金は水より重い」というような常識を捨てないと発明はできないんじゃないか、
ということなんです。


U「なるほど、そういう話が出てくるのですか。


ふ「いや、この本には出てこないけど。


U「_| ̄|○


ふ「あれ、どうかしましたか?


U「書評なんだから本に書いてあることを書いてよ。


ふ「いやまあ余談みたいな。


((2) につづく)


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コメント

王冠を水に入れたアルキメデスが言いました。「お、浮かん……」

投稿: すのもの | 2007.09.22 22:53

「これを水の中につけると」ってなっていました? 先日、帰京した際に見たんですが、水の中にはいってしまうことが前提とされていると読めるような書き方になっていたような……。

投稿: すのもの | 2007.09.24 13:21

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