もちろん元ネタはエビ養殖じゃなかった年収1000万円とかいう絶対成功系のスパムメールに書かれている例の台詞なのだが
最近は中身を読まずに自動的に削除していたりするのでうろ覚えなのだが「必ず成功する」という身に覚えのないメールに出てくる格言が「成功するまでやれば、必ず成功する」なのである。これは一見物凄く正しいように見えるのだが、「成功するまで」という条件が、数学的命題における「条件」あるいは「仮定」「前提」なのか、日常生活の態度みたいな意味での「条件」なのかが問題だ。
倍倍プッシュのような戦略をとる場合、「成功するまで」を満たす行動が継続可能かという問題が発生する。倍倍プッシュというのは、例えばルーレットの赤黒勝負で、負けたら前回の倍を賭けるというものだ。これは無限に資金があれば成功するが、実際はお金がなくなったらそこで終わってしまうのだ。
もう一つの問題は、成功が間に合わないという場合である。IRCでは「ノーベル賞がもらえるまでがんばれば必ずノーベル賞がもらえる」という命題に対して、「ノーベル賞が廃止されてしまった件について」という突っ込みなのだが、成功する前に成功目標が消滅してしまったら、未来永劫成功しない。現実的な話、成功する前に死んでしまう可能性だってある。これに限らず、成功するまでやれば必ず成功という法則には、失敗した時点で「成功するまで」という前提を満たしていないか成功しなかったという詭弁が可能な仕組みになっている。
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