書評: おまえうまそうだな
おまえうまそうだな
宮西達也 作・絵
絵本です。しかし唯の絵本とはちょっと違うというのがAmazon のカスタマーレビューを見れば分かるかもしれない。これは難しい本です。出てくるティラノサウルスがなぜそういうことをしたのか本気で考えると頭が痛くなります。論ぜよと言われたら間違いなく東大入試レベルの問題です。
ただ、これはあくまでも子供向けの絵本なのです。それも漢字が出てこないところを見ると、幼稚園~小学生低学年あたりの読者を想定しているのでしょう。だから、直感的に受け止めれば多分それは作者が意図したそのものでしょう。それが何かを言葉にするとか、なぜかを説明するのは非常に難しいだけで、理屈なんかどうでもよくて、ひたすら感じるがままに読めばいいのでしょう。特に、最後の字のない4ページの存在感には物凄いものがあります。字がないから声に出して読むことはできませんが。
私の記憶でもこういう読後感のある絵本はなかなかありません。小さいお子様へのプレゼントにいかがでしょうか。
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