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書評: Hibernate (開発者ノートシリーズ)

Hibrernateで(以下略)で紹介した本ですが、届いたので読んでみた。

結論を先に書くと、個人的には中級以上の人にはあえておすすめしない。当たり前かもしれないが、Webで公開されている情報の方が詳しい。というか、この本はどちらかというと入門書だ。同じシリーズの Spring の本に比べると、かなりその傾向が高いと思う。

Java はできるという前提で、Hibernate って知らないけどどんなのだ、という入門希望の人とか、電車の中で読みたいがドキュメントをプリントするのは面倒とか、まとまった日本語のドキュメントが欲しい、というのであればいいかもしれない。

どういう感じかというと、例えば、少し複雑な collection (というか、java.util.Set 以外の collection)の話とか、Hibernate で重要な one-to-one、one-to-many、many-to-one、many-to-many の具体的な使い方、などは殆ど出てこない。この本を読んでも、多分、何も分からない。HQLに至っては、はっきりと「表面的にHQLの機能を扱っただけではないかと感じているのではないでしょうか。まったくそのとおりです。」と断言している(p.168)。つまり、この本には概要の一部しか出ていないというか、要するに詳しく知りたければ「リファレンス読め」と書いてある。私は先にリファレンスを読んでしまったから…ということだ。逆にいえば、リファレンスを読む前にこの本読めばいいのかも。

ところで、そこには Chapter 11 の HQL を読め、とも書いてあるわけで、現在公開されている hibernate 3.x のリファレンスの場合、HQL は Chapter 11 ではなく 15 なのである。この本は発行日からみても hibernate 2 に関するドキュメントであり、hibernate 3 で追加された機能に関しては何も出ていないので、その点にも注意が必要である。

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