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書評: ホームレスになった

ホームレスになった

金子雅臣 著
築地書館
ISBN4-8067-5623-7

「こんなところで寝ていると凍えてしまうぞ」って追い出すんだけど、あれはないよな、そこが一番いいからいるのにな。
(p.108-109)

「大都会を漂う」という副題が付いている。ちくま文庫から、同名の本が出ているので、文庫本化されたのだと思われる。私が読んだのは築地書館のものである。文庫本の方はISBNが、4-480-03675-X。現時点で税込777円(本体740円)。だから、買って読むにはこちらがお手ごろかもしれない。

著者は東京都労働経済局労政部計画課に勤務している、となっている。つまり、この人がホームレスになったという本ではない。相談を受ける立場の人のようである。ただ、その内容は、THE BIG ISSUE に出てくるインタビューなどに比べると格段にリアルである。なぜそうなの、という所まで伝わってくる。

紹介されている事例には、ホームレスになる直前の人たちの相談を受けて、その後失踪した、というようなパターンの話が多い。つまり、どういう経緯でホームレスになるのか、ということが、この本を読むとたとえ片鱗といえども見えてくるのだ。

今の世の中、いくら不況だといっても、時給何百円でよければいくらでも仕事はある訳だし、それ位稼ぐことができたら、アパートを借りて一人で生活することはできるだろう、と思うかもしれない。ところが、ホームレスになって失踪してしまうと、身元を保証してくれる人がいない。このため、アパートを借りることができないのだ。そういう当たり前の所が、言われてみないとなかなか気付かないのである。

もっと驚いたのは、まあ驚く程のことはないのかもしれないが。

私は、てっきり彼は住む家がないことに困っているだろう、との思いにとらわれていたが、彼は困っているわけではなかったという簡単な事実を知らされたのである。
(p.52)

つまり、ホームレスになって住むところがないからといって、別に何も困ってないよ、という人もいるのである。

ホームレスになる人達に対して、その原因を一括りにすることはできないかもしれないが、この本に出てくるのはどれも人間関係の破綻が原因になっているようだ。金に困ってというのではなく、人的な問題なのである。この本にも「人間関係の貧困化」という言葉が出てくる。ホームレスになる人たちは、その前にはホームを持っていた訳で、何らかの人間関係があった筈なのだが、その人たちとホームレスになる人との関係は、あまりにも希薄だし、むしろ運命的に反発しあうような感じさえする。

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